長府庭園は長府毛利藩の家老格である西運長(にしゆきなが)の屋敷跡を整備されたもので、31,000㎡もある敷地には池を中心に書院・茶屋・あずまやが当時のまま残さた大庭園です。
園内には蔵が点在しており、売店や下関市内で活躍する作家さんたちの作品展やギャラリーとして活用されており、下関の芸術を発信する場所でもあります。
四季折々の風景を楽しむために広い園内を散策するもよし、昔ながらの蔵を活用した売店やギャラリーを満喫するもよし、いつもとは違うゆっくりとした時間を美しい風景と共に楽しんではどうでしょうか?
飲食や展示会などに使える書院
入り口から入って最初に見える二階建ての建物は、長府毛利藩家老格の西運長が使っていた建物のひとつで書院と呼ばれています。
この書院は別途利用料金を支払うことで借りることができ、15畳の間と8畳の間それぞれが部屋の広さに応じて料金設定が若干違います。
また、午前中利用よりも午後利用のほうが料金が高く設定されていますが、それでも1250円(※2018年現在)とリーズナブルな値段で借りられる他、歴史建造物を独り占めできるという意味でもかなりお得です。
フジモフが行ったときは誰かしら借りて利用していることから、長府庭園でも人気施設のようで、グループの集まりや展示会などで利用するのにお勧めのスポットです。
利用料金
- 15畳の間(午前)930円 (午後)1,250円
- 8畳の間(午前)490円 (午後) 660円
芸術の発信地である三つの蔵
長府庭園には、夏になると孫文蓮の花が見頃になり、秋になると赤く染まる紅葉に囲まれる絶景の池がありますが、池のほとりには時代を感じさせる二つの蔵があります。
左の蔵が「一の蔵」右の蔵が「二の蔵」と呼ばれており、一の蔵では一階に売店二階に手作り作家による提示販売が行われています。
また、二の蔵では長府城下町にある観光スポットのことなど観光ガイドの情報を得ることができ、長府城下町をより一層楽しむために立ち寄りたい場所です。
二の蔵横の通路を進んだ右手側には三の蔵があり、下関で活躍する作家さんの無料展示会が行われるなど蔵としては面白い活用の仕方がされています。(※作品の販売はないようです)
昔の家老格の屋敷跡が、今では下関市内で活躍するの芸術の発信場所のひとつとなっているのが面白い。
庭園自体が一種の芸術みたいに美しい場所だから、現代芸術の発信場所としてこれ以上の場所はないかもしれません。
長府庭園の近くには下関美術館もあることから、長府城下町は下関の芸術が集まる場所とも言えるかもしれませんね。
グループお茶会にも使える豪華茶室
三の蔵の向かい側には茶室があり、秋になると紅葉やつわぶきの花などが見頃となって立ち寄る人を楽しませてくれます。
長府毛利藩の家老格が残した茶室とあって豪華な作りですが、カフェをやったり教室をやるというような商業的な施設ではなく、グループ茶会などでも利用できるように一般の人に会場を貸し出ししているようです。
このような歴史的な場所を利用できる機会はなかな無いでしょうから、お茶などを嗜む人や、和風の施設を利用したい人にはたまらない場所かもしれませんね。
また、和風の施設を撮影してSNSに投稿するなど、お茶に興味がない人にも利用価値は高そうです。
※茶室利用は事前の予約が必要ですので、電話などで確認してから行くことをお勧めします。
※撮影のみなら予約不要
利用料金
- 9時~12時 2,610円
- 13時~17時 3,450円
池の裏にひっそりと建つあずまや
茶室から道なりに歩くと池の裏側から紅葉を見ることが出来ます。
表側からから見るのもいいけれど、裏からみる紅葉も太陽に照らされキラキラと輝いていて本当に綺麗です。
そして、紅葉に囲まれた石畳の道の先にあるのは、西運長がこの地に住んでいた時代から残されているとされるあずまや。
西運長は、あずまやの中に入って畳に寝転がりながら池と紅葉を見たりしたのかな?
言葉にすると紅葉と池を見るだけだけど、ここで見る紅葉は贅沢な気分になれそうです。
四季を彩る長府庭園の風景
長府庭園では、四季折々の風情ある風景を楽しむことが出来る庭園で、特に秋に見頃を迎えるツワブキの花や紅葉は一見の価値があります。
つわぶきの花
花の足元には大きなふきの葉を持っており、毎年秋になると美しい黄色い花を見せてくれるツワブキの花。
山口県では10月下旬から徐々に咲き始めて紅葉が楽しめる11月中旬頃までが見頃となり、長府庭園で楽しむには紅葉が色づき始める11月上旬からがいいでしょう。
秋を彩る紅葉
長府庭園は四季折々の花木があることから通年で楽しめる庭園ですが、なんといっても下関の紅葉スポットとして有名な場所ですから、秋に下関に訪れた人には是非ともお勧めしたいところです。
フジモフから一言
長府城下町には長府庭園や功山寺など紅葉シーズンに一度は訪れてみたいスポットが多数ありますが、そんな中でも歴史的な建造物を独り占めしてゆったりとした気分で楽しめる場所は長府庭園しかありません。
31,000平米という広大な敷地は、紅葉シーズンに観光として散策するには十二分に楽しめる広さですから、おすすめしたい観光スポットです。
長府庭園へのアクセス
長府庭園(Chōfu teien)
所在地:山口県下関市長府黒門東町8-11
電 話:083-246-4120
開園時間
9:00~17:00(入園は16:30まで)
駐車場
無料駐車場あり
入園料
大人:200円
小人:100円
休園日
12月28日~1月4日
アクセス
下関I.C.~壇ノ浦方面~長府へ車で20分
最寄りバス停には下関市立美術館バス停があります