レトロな雰囲気の建物が立ち並ぶ山口県柳井市の白壁の町並み。
江戸時代には岩国藩のお納戸と言われていたそうで、約200mにわたる白壁の町並みは当時の商家や町家の建物がそのまま残されています。
現在は当時の建物がそのまま立ち並ぶだけではなく、古い街並みを活かした現代風のカフェや美容院があり、江戸時代の雰囲気と現代の良さをミックスした新しい観光地の姿を提案しています。
白壁の町並みの周囲には当時の豪商屋敷「商家博物館むろやの園」や重要文化財の「国森田独歩旧宅」「国木田独歩旧宅」など見所ある歴史的な建造物や資料などがあり、さすがに岩国藩のお納戸と言われていただけあって古い街並みをゆったり散策する以外にも魅力がたくさんある場所でした。
商家博物館むろやの園は、西日本でも有数の油商であった小田家の屋敷で、屋敷面積は約800坪と国内に現存する町家の中でも最大級の物と言われているそうです。
油というと現在では石油をイメージする方も多いと思いますが、江戸時代当時は植物性の油を人力で抽出しており、大変な重労働だったみたいですね。
屋敷内には実際に使われていた用具や文書がそのまま残されており、当時の生活がどんなものだったのか生々しくわかります。
江戸時代の豪商というだけあって豪華な屋敷や庭園などをイメージしていましたが、どちらかというと江戸時代の職場といった感じの雰囲気で、豪華な屋敷や庭園を見るのとは違う当時のリアルな姿を見ることが出来て面白い。
開館時間 9:00~17:00
休刊日 毎週水曜日 年末年始
入館料 大学生以上450円 中・高校生350円 小学生以下300円
※団体割引あり
電 話 0820-22-0016
駐車場からすぐの場所にあるこの建物は周防銀行本店として西暦1907年(明治40年)に建築された歴史ある建物で、現在は合併元の山口銀行から柳井市に寄贈されたものなんだとか。
設計者は明治期の洋風建築を多く手掛けた長野宇平治氏の高弟佐藤節雄氏で、平成12年には国の登録有形文化財となった。
現在は1階に町並み資料館として町家模型を展示し、2階は松島詩子の記念館として利用されています。
江戸時代に作られた白壁の町並みの近くに明治時代に作られた洋館があって、周囲には現代風の建物が立ち並ぶというのは日本ぽいよなぁ。
開館時間 10:00~17:00
休館日 月・木曜日、年末年始
入館料 無料
電 話 0820-23-2137
白壁の町並みから麗都路通りへ。
レンガ造りの建物は日本初の50弁オルゴールが備え付けられている「オルゴールの館 グリム」。
10:00~16:00には15分毎にオルゴールの音色を響かせているそうで、日本ではただ1人のオルゴール作曲家である橋本勇夫氏のオリジナル曲(全5曲)を楽しむことが出来ます。
※オルゴールには100円投入口があり、お金を投入すると15分毎の時間ではなくても聞くことが出来るようです。
柳井川沿いにある愛宕地蔵尊は火伏地蔵とも呼ばれ、防火の守護を司るお地蔵様です。
江戸時代に大火があり、ここに火よけを祈願して建立されたもののようです。
江戸時代は消防車なども当然ありませんでしたから、大火で多くのものを失った当時の人々の思いがしのばれます。
あちこち散策していたらすっかり夕方になってしまった。
周囲は閑散としていて夕暮れ時の寂しい雰囲気。
アチコチある金魚ちょうちんは、7月末から8月末の夏休み期間中に明かりが灯るようで、ちょうちん自体も通年ではなく期間限定のようです。
柳井駅前通りからここを舞台に行われる夏祭り「柳井金魚ちょうちん祭り」は、柳井市の民芸品「金魚ちょうちん」をモチーフにしたもので、当日は巨大な「金魚のねぶた」が爆走するんだとか。
巨大な金魚が爆走…ゴクリ。
夏の夜に見る白壁の町並みは、金魚ちょうちんに明かりが灯り幻想的な雰囲気となります。
夏は日が長いですから19:30分くらいに来ると周囲が暗くなって見頃となりそうです。
当日はたくさんのカメラマンが訪れ、それぞれの愛機を持って撮影を楽しんでいるようでした。
一般的に見る街灯とは違い周囲は朱い灯りに彩られ、どこか温かい雰囲気を醸し出しています。
少年時代に祭りに行ったときのことを思いだすようで、なんだかノスタルジックな気持ちになりました。
柳井市には、こんな観光地もありますよ。
古市・金屋白壁の町並み
所在地:山口県柳井市 柳井津
駐車場:無料駐車場近くにあり(山口県柳井市柳井3069−7)